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2014年8月 2日 (土)

「H・T 家住宅」調査記録

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当住宅は、旧唐津街道前原宿界隈の老松地区に在る。明治39年の建築で107年が経過していることになる。
当主の話によると、商家の津田家住宅として建設されたものを医者をしていた祖父安吉氏が明治42年に購入したとのこと。
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祖父安吉氏は旧雷山村三坂地区の古庄屋である波多江家の4男として生まれ、秀才の誉れ高く尋常中学修猷館へ進学。卒業後雷山小学校の訓導となるも、更なる向学心により上京し済生学舎に学び医師となり、各地病院に勤務後明治31年に前原にて開業。
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家の造りを見ると、唐津街道筋ではないためか商家住宅としてではなく純然たる町家住宅として建造されている。
主屋と座敷間とが離れ的に中庭を介して畳間で続いていて、京都の町家的な雰囲気であり、糸島地域では珍しい間取りである。
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板戸などにも金箔が施された豪華な造りとなっている。かっては通り庭だったところは改造されてはいるが、広い玄関に当時の面影が残されており、また裏庭には土蔵も現存している。
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また、昭和初期に病院として建てられた建物は、医家の二代目として医師になった当主の父が42歳で早逝したため、現在は取り壊されているが写真で見ると、寄棟・鎧下見板張りに洋式デザインが取り入れられており、当時としてはそのモダンさで周囲を驚かしたであろう。
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当住宅の場所は、糸島市の中心街区。近隣の建物の多くは時代の変化とともに建て替わっている。その中にあって、明治・大正時代の雰囲気を残す貴重な建造物として、今後も大切に保全・活用されて欲しい建造物の一つである。
(2013年2月10日調査:瀬崎 敏博)

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