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2014年7月30日 (水)

「A・S 家住宅」調査記録


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旧前原市有田地区の県道前原線から同大門有田線へ曲がると、いかにも歴史を感じさせる3軒の大きな家が並んでいる。かって「コウジヤ」「オク」「シュウジ」という屋号で呼ばれた3軒のいずれもA姓を名乗る住宅である。(現在、中央の屋号「オク」の家は売却され別姓になっている。)
当住宅は、その内の右側「シュウジ」という屋号の家で、言い伝えによると江戸時代末元治元年(1864年)の建築とされ、築後約150年が経過していると思われる。
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また当家は、その家系図によると高祖城城主原田家の家臣「有田因幡守」に遡る室町時代から続く武家の血筋であり、正面の式台玄関にその家格を偲ばせる。
現当主の話によると、亡曾祖父や亡祖父は旧雷山村の村長や消防団長を勤めており、当時そのような役職を勤めると費用支出が大きく財産を失うことになると言われ、多分に漏れず当家も費用捻出に多くの田畑を売却したとか。そのために戦後の農地改革による農地没収にはあわずに済んだ、と笑って話されていた。
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当家には写しではあるが家相図が残されている。それによると現在の母屋の他に、南側道路に沿って馬屋や収納屋等からなる納屋門、また西側隣家に沿って土蔵、湯殿や味噌部屋等からなる納屋、さらに北側には薪小屋がある。しかし現在、母屋以外はいずれも残っていない。ただ、戦後間もない昭和20年代に解体し移築した土蔵は、近所で現存しており住宅として活用されているとのこと。
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当住宅は一部改造されているものの、建築当時の風情を式台玄関や三間続きの座敷等に色濃く残しており大切に管理されている。また、土間表口の八寸角の欅大黒柱前や至る所に飾られている花に、この家の伝統を守る主人の愛情を感じた。
(2012年9月2日調査:瀬崎 敏博)

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